心療内科・精神科とよだクリニック

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2021年1月の一覧

  • 心療内科で初診を受ける場合のお薬について 精神科コラム
    • 心療内科で初診を受ける場合のお薬をテーマに…加古川市にある心療内科・精神科クリニック院長がお話しいたします。今回も答えは「ケースバイケースで、出る場合もあれば出ない場合もある。」です。当院でも安心して受診していただけるよう全体的流れから説明してます。不眠などのお悩みを訴え受診される患者様を例に例えますと、既に大量の睡眠薬をかかりつけ医から処方されているにも関わらず不眠を訴えておられるケースが少なくありません。このような場合、ご家族からも家庭での様子をお聞きする必要があります。夜は確かに眠れないが昼間はずっとウトウトしている、20時頃就寝して深夜2時前後に目が覚めてその後眠れないなど生活そのものに大きな問題がある場合は生活指導が第一となります。

      また妊娠中あるいは授乳中である方の場合は児へ影響が懸念されるため処方に注意が必要です。このような場合、まず本当に投薬が必要かどうかを話しあった上で「妊婦・授乳婦に対する薬の使い方」などの参考資料をもとに投薬を行います。ご希望に添えないこともあり、一部の患者様が立腹されることもあり、専門医・医師にとっても悩ましい問題です。

      次に問題となるのは、依存症や乱用です。向精神薬には依存や乱用の問題があります。特定の薬剤名を指定して処方を求められる方の中には、常用量を超えて服用するため、複数の医療機関で最大量の投薬を求められる方がいます。代表的なものが抗不安薬や睡眠導入剤です。以前はメチルフェニデートを求めて電話を掛けて来られることも多かったのですが、メチルフェニデートの登録制により今はなくなりました。また初診で「受診する時間がないから最大日数を出してほしい。」とお願いされる方もいますが、向精神薬も他の薬剤同様、薬疹など重篤な副作用がでることもあり、少量から開始し、短い間隔で受診いただき、効果と副作用を確認する必要があるため、原則として初診で長期投与することはありません。例外として初診で長期投与するのは症状が安定した状態で転居などにより転院されるケースで、前医からの紹介状があるケースに限定などです。その場合もバルビツール酸やブロムワレリル尿素など危険性の高い薬剤を処方されている場合などは前医通りの処方をお断りすることがあります。安心・安全かつ効果的な治療を行うためですのでご理解をいただければ幸いです。なお、来院時には、健康保険証、他お持ちであるならば各種医療証、また、別の医療機関を受診されている場合は、お薬手帳か現在服用中の薬がわかるものを持参してくだい。

  • 心療内科での診断書と休職について 精神科コラム
    • 心療内科での診断書と休職についてお話しいたします。加古川市にある心療内科・精神科クリニック院長の診断書シリーズ第3弾ブログ記事です。当院でも診察を行い、休職・復職については患者様の希望も確認し判断しておりますが、既に何日も出勤出来ていない、出勤しているが仕事のパフォーマンスが上がらない状況のことをそれぞれAbsenteeism、Presenteeismと言い精神科産業医学の分野で重要な問題となっています。うつ病、双極性障害のように疾病性が高く、所謂ドクターストップの状態であれば迷わず休業をお勧めして、診断書を作成しますが、小規模の事業所の場合1人の欠員が出ることにより業務が回らないため、退職を勧奨されることもあり、勤務先の状況をよくお聞きした上で休業せず治療を行うこともあります。ケースとして、新卒入社や、転職、異動などの環境の変化やハラスメントからストレスを抱えているという環境調整の相談を多く受けます。

      上司と折り合いが悪い、希望しない業務内容変更や異動を命じられたなど環境への不適応から不安・抑うつ状態を呈し休業を希望される場合には、診断書発行に躊躇しますし、注意が必要です。休業しても復帰時の環境が同じであれば同じことの繰り返しになるからです。休業を繰り返した結果、傷病手当(同一疾病での支給は1年半で打ち切りとなる)がもらえなくなり生活に困窮する、会社の規定による休業期間満了のため退職に至るリスクがあります。

      辛い、気持ちの落ち込み、無気力、不眠、食欲なし、仕事のスピード落ちた、集中力が落ちたなど、症状は様々ですが、患者様の病状や環境調整の必要性について診療情報提供書で産業医に相談することが望ましいですが、従業員が50人以下の事業所には産業医がいませんし、100人程度の事業所の場合、1か月に1回程度の出務のため、対応に苦慮することがあります。自閉症スペクトラム障害(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)など発達障害を背景とする適応障害の場合は特に産業医や人事労政担当部署などとの連携が必要となります。休業の診断書を提出した上で、産業医との連携が重要です。お悩みから、適応障害・うつ病などメンタル面の不調をきたし休職というのは珍しくはありません。これら出口戦略について十分話し合った上での対応を心がけています。

       

  • 心療内科の診断書はすぐもらえる? 精神科コラム
    • 心療内科の診断書はすぐもらえる?というタイトルで書いてまいります。加古川市にある心療内科のクリニック院長のブログです。患者様から「診断書はすぐもらえますか?」という質問を受けることがしばしばあります。答えは「どちらとも言えない、内容によります。」です。あらためまして診断書とは、うつ病など心の病気で学校や会社を休む際に必要となる書類です。

      心療内科 初診 診断書」のブログにも書きましたが、診断書と一口に言っても、クリニックの書式で作成する休業や配慮に関する診断書は即日発行可能です。手書きであれ、ワープロ入力であれ、「診断名~:上記のため、〇年□月△日から~1か月の見込みで休業・加療を要する。」程度の、病名、治療内容、治療期間などが書かれた文章ですから他の方の診療に影響なく作成できるからです。

      一方で最も時間が掛かる診断書が障害年金、精神保健福祉手帳の新規申請用の診断書です。カルテの内容を確認して、記載内容に齟齬がないか、聞き取り出来ていない内容は次回診察時に確認することもあり、1人の診断書作成に1時間近く掛かることもあります。自立支援医療の新規申請の診断書もこれに次いで時間が掛かります。

      復職に関する診断書もクリニックの書式であれば当該患者様の診察時間内で即時発行できますが、会社の様式のものは記載内容が多く、時間を要し、結果として他の患者様の待ち時間が長くなる可能性があり、持参当日の作成は困難です。予め時間的余裕を持ってお預けいただければ後日期限内にお渡しできます。

      精神科医の仕事の半分は書類作成だと研修医の頃お世話になった精神科病院の副院長から教えられました。なかでも診断書の提出は、本人・会社にとって正当な休暇であることをまたは、症状によって支援や手当を受けられることもあり、症状を証明する重要書類です。

      患者様にご不便をお掛けしないように週に2-3日は10時ごろまで書類作成のため残業しております。可能な限り余裕を持って書類作成を依頼していただければ幸いです。