心療内科・精神科とよだクリニック

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2024年2月の一覧

  • 精神科の問診で嘘をついてもバレます:医師が見抜くその理由 精神科コラム
    • 精神科の問診で嘘をついてもバレます:医師が見抜くその理由についての記事を書いています。

      精神科を受診する際には、問診を受けるのが一般的です。問診では、患者様の症状や経過、生活状況などについて詳しく聞きます。中には、嘘をついて症状を軽く見せたり、診断を希望する病気を装ったりする人もいます。

      しかし、精神科の医師は、患者様の嘘を見抜くプロフェッショナルです。なぜ、医師は嘘を見抜けるのでしょうか。その理由を、いくつか挙げてみましょう。

       

      1.精神科の問診で嘘をつくとバレる?その理由を解明

      ⑴嘘をつくと表情や態度に変化が出る

      精神科の問診において嘘をつくと、様々なサインが見られます。

      嘘をつくと、人は表情や態度に変化が出ることがあります。これは、嘘をつくことで生じる心理的なストレスや緊張が、身体的な変化として現れるためです。

      医師やカウンセラーは患者の表情や態度を通じて感情の変動を捉え、嘘を見抜く手がかりとします。

      具体的には以下のような反応が考えられます。

      ・表情:目線をそらす、視線が泳ぐ、まばたきが多くなる、表情が硬くなる、表情が豊かになる

      ・態度:声のトーンが低くなる、声量が小さくなる、声が震える、どもる、身体が固くなる身体が動く頻度が減る

      ・汗をかく

      ・心拍数が上がる

      ・血圧が上がる

      ・呼吸が速くなる

      これらの変化は、嘘をつく人本人が意識していない場合でも、周囲の人は察知できる場合があります。そのため、医師は嘘をついているかどうかを判断する情報収集として、相手の表情や態度に注目してみているのです。

       

      ⑵嘘をつくと矛盾した発言をする

      嘘をつく際には矛盾が生まれやすく、言葉と非言語の不一定が見られるようになります。

      問診では細かい質問が続くため、矛盾が生じやすく、医師はこれを察知します。これは、嘘をつくことで生じる心理的なストレスや緊張によって、記憶や判断力が低下するためです。また、嘘をつくことで生じる心理的な不安や焦りによって、余計なことまで話してしまったり、嘘を隠そうとしたりする言動してもあらわれます。

      具体的には、以下のようなものが挙げられます。

      ・同じ質問に対して、異なる答えをする

      ・自分の発言を後から訂正する

      ・話の内容が前後矛盾する

      ・過剰に説明する

      ・話を盛りすぎる

      ・質問を避ける

      なお、嘘をつくと必ずしもこれらの変化が現れるわけではありません。嘘をつくのが得意な人や、嘘をつくことに慣れている人は、表情や態度に変化が出にくい傾向があります。

       

       

       

       

      2.嘘をつき、本当の悩みを隠すことのリスク:嘘が問題になる理由

      ⑴悩みを抱え込むと精神的に不安定になる

      悩みを抱え込むことで、不安やストレス、焦りなどの精神的な負担が増加します。その結果、精神的に不安定になり、精神疾患を発症したり、既存の精神疾患が悪化したりする可能性があります。

       

      ⑵適切な治療を受けられない

      病状を偽ることで、医師が適切な診断や治療を行うことが難しくなります。その結果、症状が悪化したり、再発したりする可能性があります。

      精神科の問診では、患者様の精神状態を正確に把握することが重要です。そのため、医師は患者様の症状や生活状況について、さまざまな質問をします。

      悩みがある場合だけでなく、生活習慣や病状、服薬の有無など、正直に医師に伝えることが大切です。医師は、患者様の悩みを理解し、適切な治療や支援を行うために、全力でサポートしてくれます。

       

      3.なぜ嘘をつく必要があるのか:その心理にせまる

      ⑴病院や医師への不安や恐怖

      精神科の問診では、患者様の精神状態を正確に把握するために、症状や生活状況について、さまざまな質問をします。

      しかし、精神科を受診する患者様の中には、病院や医師への不安や恐怖から、嘘をつく人がいると考えられます。

      例えば、精神疾患に対する偏見や差別を恐れている、医師から嫌われるのが怖い、 治療や入院を避けたい等の心理が働く場合があると思われます。

       

      ⑵精神疾患への抵抗感

      精神疾患は、本人の意思や努力だけで治せるものではありません。適切な治療や支援を受けることで、症状を改善したり、再発を予防したりすることができます。

      しかし、精神疾患への抵抗感から、嘘をつく人がいると考えられます。

      例えば、精神疾患の患者である自分を受け入れられない、精神疾患のレッテルを貼られるのが怖い、家族や友人に知られたくないなどです。

      これらの理由から、精神科の問診で嘘をつく患者様が皆無とは言えません。

      ただ、嘘をつくことで、適切な治療を受けられなくなり、症状が悪化したり、再発したりする可能性があります。そういったリスクを避けるためにも医師はしっかりと患者様の不安や悩みに寄り添い、真実を見極める必要があります。

       

      4. 悩みを正直に伝える大切さ:嘘をつかずに話す

      精神疾患の患者様は、医師の問診を受ける際、嘘をつく必要はないことを理解することが大切です。そのために医師や看護師ができることを最後に書いていきます。

      ⑴患者様に、医師の役割と目的を理解してもらう

      医師は、患者様の精神状態を正確に把握し、適切な治療や支援を行うことが役割です。そのため、患者様の症状や悩みを正直に伝えてもらう必要があります。医師の役割と目的を理解させることで、嘘をつく必要がないことを理解してもらうことができます。

       

      ⑵患者様が嘘をつくことで生じるリスクを理解してもらう

      適切な治療を受けられない、信頼関係が築けないと治療効果が激減してしまう、さらに精神的に不安定になる、などのリスクがあることを丁寧に説明します。

      ⑶患者様の不安や恐怖を理解し、サポートする

      精神疾患に対する偏見や差別を恐れ、嘘をつく患者様もいます。

      患者様の不安や恐怖を理解し、サポートすることで、嘘をつく必要のない状況であること、安心して話せることを理解してもらうことが必用です。

      正直な感情、状況を医師へ伝えることは一緒に治療をしていくための第一歩となります。

       

       

       

  • 精神科へ通院:何を話していいかわからない方へポイントを紹介 精神科コラム
    • 精神科へ通院:何を話していいかわからない方へポイントを紹介についての記事です。

      精神科への通院は、初めての方にとっては不安や戸惑いがつきものです。そこで、今回は初回の精神科受診で何を話していいか迷う方へのアドバイスをお伝えします。自分の気持ちや症状を素直に表現することが大切です。

      また、過去の経験や生活の変化も伝えると、より的確なサポートが期待できます。医師とのコミュニケーションがスムーズに進むよう、事前に考えておきたいポイントを紹介します。初めての精神科通院でも、安心して受診できるように、ぜひご一読ください。

       

      1.精神科通院:初回の訪問で話すべきこと

      初回、自分の感情をどのように表現し、過去の心の健康に関する経験や治療歴をいかに伝えるべきかについてお伝えします。

       

      ⑴初回の訪問での自分の感情の表現

      初回の精神科受診では、自分の感情を率直に表現することが治療の出発点です。問題を整理し、内容を具体的に説明すること、それについてどう思っているかなどを伝え、今後の対策や治療を医師と相談することが大切です。

      基本的には、医師の質問に沿って、自分の感情を素直に掃き出していくという流れで問題ありません。リラックスして感じているありのままを伝えることが大切です。

       

      ⑵過去の心の健康に関する経験や治療歴の伝え方

      過去の病歴や健康に関することは、時系列で話ができるように事前にまとめておき、メモを持参するのもおすすめです。医師に聞かれた際、即座に病歴や入院歴など出てこない方が多いと思います。加えて、仕事や日常生活の中で気になる出来事やストレスになることがあればメモしておくとよいでしょう。

      2.自分の感じ方を伝える:通院前に考えておくべきポイント

      感情を素直に話すために事前に準備できることがあります。

      ⑴感情の変化とトリガー

      初回の診察では、最近の感情の変化や特定の出来事がどのように影響を与えたかを具体的に話せると、医師がより症状の原因を理解しやすくなり、的確なアドバイスを提供できます。

      事前に質問メモ等を作成し、重要なポイントや話したいことをリストアップし、診察中に何を話すか見落とすことなく伝えることができます。

      そのメモを作成するために、まずは、感情の整理を行いましょう。感じている感情が何であるか、それがどのように変化しているかを把握することが重要です。例えば、不安、喜び、悲しみなどです。

      そして、最近の感情の変化に影響を与えた具体的な出来事や状況(トリガー)を特定します。これは、人間関係、仕事、健康など様々な面で起こる可能性があります。

      さらに、実際の事例や出来事を挙げましょう。例えば、「最近の仕事でのプロジェクトの変更が私のストレスの原因でした。」といった形で、状況を具体的に示します。

       

      ⑵日常生活における症状の現れ

      通院前に日常生活で感じる症状や、困ったことに焦点を当ててみることもおすすめです。例えば睡眠が浅く不眠気味や、過食・偏食・拒食など食欲の変化などを具体的な事例を挙げて整理しておくと、その症状の背景にある状況を理解しやすくなります。

       

      3.精神科医とのコミュニケーション:通院時に心がけたいこと

      ⑴初対面の挨拶と信頼構築

      初対面での挨拶はコミュニケーションの第一歩です。辛い状況で受診される患者様に笑顔で元気よく挨拶というのはなかなか望めません。

      しかし、医師とのコミュニケーションのスタートとして、まずは、「挨拶」を心掛けてみてはいかがでしょうか。その一言で、医師に対して遠慮せず、自分の感じることや治療への期待を率直に表現するようになり、共同の目標に向かって協力しやすくなります。

      ⑵症状や気持ちの具体的な描写:効果的な情報共有

      通院時に効果的な情報共有をするためには、症状や気持ちを具体的に描写することが重要です。具体例や日常生活での経験を細かく伝えることで、医師は状況をより詳細に把握でき、適切な治療プランを策定しやすくなります。感情や症状の程度、出現頻度、影響を受けている日常生活について率直に伝え、自身の状態を正確に共有しましょう。

      事前に準備したメモを見ながら話すと失念がなく、安心して話せます。また、医師へそのメモを見せながら内容を共有しながら話すと医師も質問しやすく、スムーズです。

       

      4. 通院を有意義に:精神科でのコミュニケーションのまとめ

      通院を有意義に過ごすためには、適切なコミュニケーションが不可欠です。まず、初回の受診では率直に自分の気持ちや症状を伝えることが大切です。医師との信頼関係が築けるよう、素直なコミュニケーションを心がけましょう。2回目以降の通院では、感じた変化や気づき、そして日常の出来事やストレスなどを積極的に共有することも重要です。

      また、通院前には自分の気になるポイントや質問をリストアップし、忘れずに伝えるように心掛けましょう。効果的な治療のためには、自分の状態や思いについて正直に向き合うことが必要です。最後に、治療計画や目標に対する理解を深め、協力体制を築くことで、通院がより意味あるものとなるでしょう。精神科通院を通じて、心身の健康を取り戻す一歩を踏み出しましょう。