心療内科の診断書はすぐもらえる?というタイトルで書いてまいります。加古川市にある心療内科のクリニック院長のブログです。患者様から「診断書はすぐもらえますか?」という質問を受けることがしばしばあります。答えは「どちらとも言えない、内容によります。」です。あらためまして診断書とは、うつ病など心の病気で学校や会社を休む際に必要となる書類です。
「心療内科 初診 診断書」のブログにも書きましたが、診断書と一口に言っても、クリニックの書式で作成する休業や配慮に関する診断書は即日発行可能です。手書きであれ、ワープロ入力であれ、「診断名~:上記のため、〇年□月△日から~1か月の見込みで休業・加療を要する。」程度の、病名、治療内容、治療期間などが書かれた文章ですから他の方の診療に影響なく作成できるからです。
一方で最も時間が掛かる診断書が障害年金、精神保健福祉手帳の新規申請用の診断書です。カルテの内容を確認して、記載内容に齟齬がないか、聞き取り出来ていない内容は次回診察時に確認することもあり、1人の診断書作成に1時間近く掛かることもあります。自立支援医療の新規申請の診断書もこれに次いで時間が掛かります。
復職に関する診断書もクリニックの書式であれば当該患者様の診察時間内で即時発行できますが、会社の様式のものは記載内容が多く、時間を要し、結果として他の患者様の待ち時間が長くなる可能性があり、持参当日の作成は困難です。予め時間的余裕を持ってお預けいただければ後日期限内にお渡しできます。
精神科医の仕事の半分は書類作成だと研修医の頃お世話になった精神科病院の副院長から教えられました。なかでも診断書の提出は、本人・会社にとって正当な休暇であることをまたは、症状によって支援や手当を受けられることもあり、症状を証明する重要書類です。
患者様にご不便をお掛けしないように週に2-3日は10時ごろまで書類作成のため残業しております。可能な限り余裕を持って書類作成を依頼していただければ幸いです。
※公開/更新日: 2021年1月17日 15:38