心療内科・精神科とよだクリニック

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精神科の問診で嘘をついてもバレます:医師が見抜くその理由

精神科の問診で嘘をついてもバレます:医師が見抜くその理由についての記事を書いています。

精神科を受診する際には、問診を受けるのが一般的です。問診では、患者様の症状や経過、生活状況などについて詳しく聞きます。中には、嘘をついて症状を軽く見せたり、診断を希望する病気を装ったりする人もいます。

しかし、精神科の医師は、患者様の嘘を見抜くプロフェッショナルです。なぜ、医師は嘘を見抜けるのでしょうか。その理由を、いくつか挙げてみましょう。

 

1.精神科の問診で嘘をつくとバレる?その理由を解明

⑴嘘をつくと表情や態度に変化が出る

精神科の問診において嘘をつくと、様々なサインが見られます。

嘘をつくと、人は表情や態度に変化が出ることがあります。これは、嘘をつくことで生じる心理的なストレスや緊張が、身体的な変化として現れるためです。

医師やカウンセラーは患者の表情や態度を通じて感情の変動を捉え、嘘を見抜く手がかりとします。

具体的には以下のような反応が考えられます。

・表情:目線をそらす、視線が泳ぐ、まばたきが多くなる、表情が硬くなる、表情が豊かになる

・態度:声のトーンが低くなる、声量が小さくなる、声が震える、どもる、身体が固くなる身体が動く頻度が減る

・汗をかく

・心拍数が上がる

・血圧が上がる

・呼吸が速くなる

これらの変化は、嘘をつく人本人が意識していない場合でも、周囲の人は察知できる場合があります。そのため、医師は嘘をついているかどうかを判断する情報収集として、相手の表情や態度に注目してみているのです。

 

⑵嘘をつくと矛盾した発言をする

嘘をつく際には矛盾が生まれやすく、言葉と非言語の不一定が見られるようになります。

問診では細かい質問が続くため、矛盾が生じやすく、医師はこれを察知します。これは、嘘をつくことで生じる心理的なストレスや緊張によって、記憶や判断力が低下するためです。また、嘘をつくことで生じる心理的な不安や焦りによって、余計なことまで話してしまったり、嘘を隠そうとしたりする言動してもあらわれます。

具体的には、以下のようなものが挙げられます。

・同じ質問に対して、異なる答えをする

・自分の発言を後から訂正する

・話の内容が前後矛盾する

・過剰に説明する

・話を盛りすぎる

・質問を避ける

なお、嘘をつくと必ずしもこれらの変化が現れるわけではありません。嘘をつくのが得意な人や、嘘をつくことに慣れている人は、表情や態度に変化が出にくい傾向があります。

 

 

 

 

2.嘘をつき、本当の悩みを隠すことのリスク:嘘が問題になる理由

⑴悩みを抱え込むと精神的に不安定になる

悩みを抱え込むことで、不安やストレス、焦りなどの精神的な負担が増加します。その結果、精神的に不安定になり、精神疾患を発症したり、既存の精神疾患が悪化したりする可能性があります。

 

⑵適切な治療を受けられない

病状を偽ることで、医師が適切な診断や治療を行うことが難しくなります。その結果、症状が悪化したり、再発したりする可能性があります。

精神科の問診では、患者様の精神状態を正確に把握することが重要です。そのため、医師は患者様の症状や生活状況について、さまざまな質問をします。

悩みがある場合だけでなく、生活習慣や病状、服薬の有無など、正直に医師に伝えることが大切です。医師は、患者様の悩みを理解し、適切な治療や支援を行うために、全力でサポートしてくれます。

 

3.なぜ嘘をつく必要があるのか:その心理にせまる

⑴病院や医師への不安や恐怖

精神科の問診では、患者様の精神状態を正確に把握するために、症状や生活状況について、さまざまな質問をします。

しかし、精神科を受診する患者様の中には、病院や医師への不安や恐怖から、嘘をつく人がいると考えられます。

例えば、精神疾患に対する偏見や差別を恐れている、医師から嫌われるのが怖い、 治療や入院を避けたい等の心理が働く場合があると思われます。

 

⑵精神疾患への抵抗感

精神疾患は、本人の意思や努力だけで治せるものではありません。適切な治療や支援を受けることで、症状を改善したり、再発を予防したりすることができます。

しかし、精神疾患への抵抗感から、嘘をつく人がいると考えられます。

例えば、精神疾患の患者である自分を受け入れられない、精神疾患のレッテルを貼られるのが怖い、家族や友人に知られたくないなどです。

これらの理由から、精神科の問診で嘘をつく患者様が皆無とは言えません。

ただ、嘘をつくことで、適切な治療を受けられなくなり、症状が悪化したり、再発したりする可能性があります。そういったリスクを避けるためにも医師はしっかりと患者様の不安や悩みに寄り添い、真実を見極める必要があります。

 

4. 悩みを正直に伝える大切さ:嘘をつかずに話す

精神疾患の患者様は、医師の問診を受ける際、嘘をつく必要はないことを理解することが大切です。そのために医師や看護師ができることを最後に書いていきます。

⑴患者様に、医師の役割と目的を理解してもらう

医師は、患者様の精神状態を正確に把握し、適切な治療や支援を行うことが役割です。そのため、患者様の症状や悩みを正直に伝えてもらう必要があります。医師の役割と目的を理解させることで、嘘をつく必要がないことを理解してもらうことができます。

 

⑵患者様が嘘をつくことで生じるリスクを理解してもらう

適切な治療を受けられない、信頼関係が築けないと治療効果が激減してしまう、さらに精神的に不安定になる、などのリスクがあることを丁寧に説明します。

⑶患者様の不安や恐怖を理解し、サポートする

精神疾患に対する偏見や差別を恐れ、嘘をつく患者様もいます。

患者様の不安や恐怖を理解し、サポートすることで、嘘をつく必要のない状況であること、安心して話せることを理解してもらうことが必用です。

正直な感情、状況を医師へ伝えることは一緒に治療をしていくための第一歩となります。