プロセスレコードとは一般的にはなじみのないワードではないでしょうか。
精神科では患者様の治療のために役立てています。
- プロセスレコードとは
プロセスレコードは、1950年代に米国の看護学者ヒルデガード・ペプロウが提唱した「看護師と患者の相互関係における文書記録」です。
日々の看護業務の中で、看護師自身が患者様とどのように関わり、どういう話をしたのか 患者様のリアクションはどうだったかなど、患者様とのコミュニケーションを振り返り、分析することを目的に、看護教育の一環として用いられてきましたが、介護分野にも活用されています。
自分の看護感や介護感、患者様の状態を振り返ることができるツールです。
記載内容として、まずは基本情報を記載します。
1.基本的な患者様の情報(例えば、年齢・性別・年齢・疾患など)、併せて患者様の状態(精神疾患の現在の症状、入院の有無など)振り返ろうと思った理由を記載します。
2.次に「患者さんの言動」「看護師が感じ考えたこと」「看護師の言動・行動」など記載していきます。
記載したことは材料にすぎません、その後に行う「考察」が大切です。患者様はなぜそのような言動を取ったのか?本心か?病気によるものか?落ち込んでいたか?看護師の発言は適切であったか?など振り返り感じたこと、見えてきたを記載します。
このプロセスを経ることで、次回はどのようなことに注意しなければならないかなど、看護のブラッシュアップをしていきます。
プロセスコードを元に定期的にチームディスカッションをしている病院や施設もあります。
- プロセスレコードのメリットとデメリット
一番のメリットはアセスメント力がつき、患者様の治療やケアの質向上につながり、患者様の満足につながることだと思います。
逆に記録に時間がかかり、残業が増えて本来の業務ができないなど、看護師、介護士の労働環境を悪くする可能性があります。
※公開/更新日: 2022年8月16日 18:10