服薬指導
当院では薬物療法を安全に効果的に継続するために服薬指導を行っています。
服用中の薬剤を確認
まず最初に服用中の薬剤が当院からの処方薬と相互作用や併用禁忌がないか、同系統の薬を服用していないかについてお薬手帳や持参されたが薬情をもとに確認します(調剤薬局の薬剤師にも協力してもらいます)。
副作用について説明
次に予想される副作用について説明します。基本的に薬の副作用は使用開始直後に多く薬は少量から始めて、徐々に増量します。副作用の中には後述の薬疹や顆粒球減少症等重篤なものもあるため、可能性が高い薬剤(主に抗てんかん薬)を処方するときには特に入念に症状を説明し、もし副作用が出た時の対応についても説明します。
服薬管理
次に服薬管理です。処方した量を服用してもらえないと治療効果が出ませんが、一方で処方量以上に服用すると薬物依存につながり、事故に至ることがあります。以前は服薬コンプライアンス(順守)という言葉が使われましたが、最近では患者様が治療に積極的に参加していただくという意味合いから服薬アドヒアランスという言葉が用いられます。
一部の薬では錠剤、口腔内崩壊錠、液剤等剤型が選べるものがあり、患者様の希望により選択できます。一部の薬剤では服用量が適切であるかどうか、きちんと服薬しているか(怠薬はないかの確認のため血中濃度測定が行われます。代表的な薬剤としては抗精神病薬(ハロペリドール、ブロムペリドール)、気分調整薬の炭酸リチウム、抗てんかん薬(フェノバルビタール、フェニトイン、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、ゾニサミド等)があります。
服用タイミングの指導
服用のタイミング等の指導も行います。しばしば長短時間型の睡眠薬を就寝時間の2-3時間前に服用しているケースがあります。その他抗不安薬の頓服のタイミング、過剰に服用しないようにルール作り等も患者様と話し合って行います。眠気の強い薬は出来るだけ夜間に服用することや眠気がある薬を服用して運転等の危険業務をしないことやアルコールと併用しないこと等の指導も行っています。
※公開/更新日: 2017年12月5日 12:53