精神科におけるデイケアの対象者となる患者さんや疾患についてのコラムです。
精神科におけるデイケアとは
精神科デイケアとは、入院せずに通院する形式の日帰りリハビリテーションのことです。精神疾患の再発防止や入院予防、さらに退院後の社会生活に戻るためのスキルと知識を身につけるために提供されます。一定期間、患者に治療と支援を提供します。
通所リハビリテーションとして、デイケア、ショートケア、ナイトケア、デイナイトケアの4種類があります。定員は種類によって変動しますが、例えばデイケアであれば小規模施設30人、大規模施設70人程度です。
病院により運営している種類も違いますので、検討される際は担当医と相談が必要です。
精神科におけるデイケアの対象者とは
精神科デイケアは、精神疾患があっても比較的症状が安定しており、入院の必要がない、通院治療をしている方になります。
具体的には、うつ病や不安障害、統合失調症、双極性障害などの精神疾患、発達障害を抱える方々が挙げられます。
デイケアに参加する前には、医師や看護師などの専門家との相談が必要です。患者の症状や状況に応じて、入院治療やその他の支援方法が必要とされる場合もあります。
精神科デイケアの対象となる疾患
精神科デイケアの対象となる疾患には、以下のようなものがあります。
・うつ病
・不安障害
・双極性障害
・統合失調症
・適応障害
・パーソナリティ障害
・アルコール・薬物依存症
・その他の精神疾患
・発達障害
・その他、摂食障害、睡眠障害、強迫性障害、パニック障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)など
ただし、デイケアの種類や施設によっては、対象疾患に制限を設ける場合もあります。
詳しい情報は、各施設のホームページや担当医師にお問い合わせください。
精神科デイケアの利用方法は、通常の外来と同様です。デイケアの利用を希望する旨を伝え、その後医師による面接を受け、デイケアの適性を判断されます。
治療や支援だけでなく、患者が自分の能力を取り戻し、自立的な生活を送るための自信をつけることができる場でもあります。患者が日常生活の中で問題を克服し、社会生活に復帰するための重要な役割を果たしています。
利用期間について特に定めはありません。本人の意思、症状などにより変化します。例えば、自宅療養になる、就学や復学ができる、再入院となったなどの理由が考えられます。
ただし、目標設定のために半年から年単位での期間を定める施設もありますので、しっかり説明を受けられることが大切です。
日常生活や社会復帰に向けた多様なプログラムは、患者さんの自信を取り戻す一歩になります。ご興味のある方はぜひ医師や病院スタッフにご相談下さい。
※公開/更新日: 2023年4月2日 16:46