心療内科・精神科とよだクリニック

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季節の変わり目と精神疾患について

季節の変わり目は、多くの人にとって不安やストレスを引き起こすことが知られています。これは、寒暖差、冷暖房による室内外の温度差、短い日照時間、天候の不安定さ、花粉症、季節性のホルモンの変化、自律神経の乱れ、生活環境の変化などが原因と考えられます。

 

具体的には以下の項目です。

 

・光線:日照時間が短くなり、天候が曇りや雨などになることがあります。このため、必要なホルモンの産生が減少し、抑うつ症状や不安障害が引き起こされることがあります。

 

・体内時計の乱れ:体内時計の乱れを引き起こすことがあります。これにより、睡眠の質や生活リズムが乱れることが原因で、抑うつ症状や不安障害が引き起こされることがあります。

 

・ストレス:人々にとってストレスを感じやすい状態にあります。これは、天候の変化や生活リズムの変化などが原因で、不安障害やパニック障害などが引き起こされることがあります。

 

上記以外に、個人によって異なる要因が関係しますので、正確な原因を特定し最適な治療法につなげることが大切です。

 

特に、秋と冬には季節鬱病(SAD)と呼ばれる精神疾患が発症することがあります。

SADは、季節性の気分障害であり、秋から冬にかけて持続する抑うつ症状、低い気分、エネルギー不足、食欲の変化、抑うつなどが特徴です。

 

治療には、光療法が有効と考えられます。これは、特別な模様の光を使って、体内のホルモンのバランスを改善することを目的とした療法です。また、適度な運動や睡眠、健康的な食生活、ストレスの軽減なども重要です。

 

予防には、十分な日光を浴びる、適度な運動、ストレスを軽減するためにリラックスする時間を作ることなどが効果的です。

 

また、他の精神疾患も季節の変化によって加速することがあります。

例えば、パニック障害、不安障害などがこれに該当します。

・パニック障害は、突然起こる激しい不安やパニック発作を特徴とする不安障害の1種疾患です。

・不安障害は、常に不安や心配、緊張感を伴っている状態を特徴とする疾患です。

 

治療には、個々人の状況に応じて薬物療法や精神療法、グループセラピーなどが使われ、長期的な取り組みが必要です。

 

病気の有無にかかわらず、季節の変わり目に体調を整えるために気を付けたいポイントを紹介します。

 

・正常な生活リズムの維持:生活リズムが乱れやすいため、できるだけ早起き・早寝を心がけましょう。また、適度な運動やバランスのとれた食事も大切です。

 

・光療法:光を浴びる時間が少なくなるため、できるだけ外で散歩や適度な運動をすることや、日光ランプを使って光を補うことが有効です。

 

・ストレス対策:散歩や軽いストレッチなどのリラックス法、またはカウンセリングなど人に話を聴いてもらうことも有効です。

 

・睡眠の質の向上:就寝前(1時間半くらい前)にぬるめのお湯に入浴、ホットミルク、睡眠時間の確保、部屋の雰囲気を落ち着かせる、スマホ等は触らない、サプリや睡眠薬などの使用も有効です。

 

心の不調や精神疾患の疑いがある場合は早めに専門医へ相談し、適切な治療を開始することをお勧めします。