精神科では治療を目的として各種レクリエーションを用意している施設があります。
精神科で治療として行うレクリエーションがどのようなものか解説していきます。
- レクリエーションとは
定義としては、「娯楽として自由時間に行われる、自発的・創造的な様々な余暇の活動のことである。肉体的・精神的な疲労(仕事・勉強など)を癒し、元気を回復するための休養・娯楽・気晴らし・気分転換である(Wikipediaより)、とあります。
レクリエーションの種類は、スポーツや音楽、社会的行事、自然探求など様々です。
では、精神科でレクリエーションを取り入れる目的とはなんでしょうか。
それ実は患者様の回復具合により異なります。共通しているのは、様々な活動を通して、自信回復や健康的な生活を送るためのサポートをすることです。
気持ちが不安定なときは、活動を楽しむこと、ストレスを発散すること、不安を和らげること、気分転換をすることなどを目的に何らかの活動を行います。
回復期には、生活のリズムを取り戻すこと、自信をつけること、何かに集中する時間をもつこと、仲間作り、好きなことや出来ることを見つけることなどを目的に何らかの活動を行います。
安定期には、人との付き合いに慣れること、体力の維持、日常生活を円滑におくる為の活動を取り入れていきます。
最終的には、社会復帰に向け必要なことを練習し、身に着け、自分らしさを回復して社会に出ることを目的としています。
レクリエーションは介護施設でも認知症の作業療法に取り入れられています(認知症は精神科で診療する病気の一つです)。
行事や活動を通して人とふれあうことで、今できる能力の維持を目的とされているようです。例えば、季節行事としてお花見などを実施したり、他にも体操、カラオケ、ビデオ鑑賞、創作活動…など多種多様です。
- その効果
レクリエーションに参加された方に期待する効果としては、緊張感が解け、不満や不安が発散、他者に対して親近感やグループ感情が湧いてくる、自信を回復するなどです。自分のペースを取り戻しながら社会性を育んでいくことが患者様の社会復帰にとって大切なことだと考えています。
※公開/更新日: 2022年8月18日 18:18