自由診療とは、公的医療保険(社会保険、国民健康保険など)が適用されない診療で、患者様と医療機関との間で自由意志に基づいて契約を結びます。公的医療保険が適応されないため医療費は全額自己負担となります。
これと対となる保険診療は医療保険から 7-9割の補助を受けることができるため1-3割の自己負担で治療が受けられます。
双方を比較すると、可能な限り患者様の要望を取り入れて治療するか、
国が定めた制度(最新のエビデンスが反映されていない、例えば国内未承認抗がん剤は使用できないという制限がある)の範囲内で治療するのかを選択することになります。
患者様の立場では、治療の選択肢が増え、ある程度要望が通る治療を受けるか、選択肢は限られるが1-3割の費用負担で済む治療を選ぶのかということになります。
どちらが良いということではなく、病気の原因や考えられる対処法は何かなど、その人を取り巻く全体の状況を踏まえて検討すべきです。
自由診療は、国内未承認の薬剤や先進医療、本来医療の対象とならない美容医療など幅広い分野で行われています。自由診療と保険診療の併用を混合診療といい禁止されています。例えばLASIKなど近視手術の後の投薬は全て自費となります。
精神科で最も一般的な自由診療は臨床心理士や公認心理士によるカウンセリングですが、保険診療を受けている医療機関では自費のカウンセリングは受けられないことになります。
自由診療(自費)によるカウンセリングが必要な方がいらっしゃる一方で、主治医の診察時間内での助言や生活指導などで十分改善できる方もおられます。自費カウンセリングを受けるかどうか迷う時には主治医に相談されてはいかがでしょうか。
※公開/更新日: 2022年3月23日 13:10