心療内科・精神科とよだクリニック

JR加古川駅の南口から徒歩1分、開業23年の実績

ご予約
お問い合わせは
TEL.079-454-8677

※木曜日、日曜日と祝日は休診
午前 9:00~13:00 × ×
午後16:00~19:00 × × ×

残暑厳しい夏の終わりに不眠、原因は暑さだけ?心の不眠対策

「暑さが和らいだはずなのに、なぜか眠れない…」そんな悩みを抱えていませんか?残暑が厳しいこの時期、単なる寝苦しさではない、不眠の原因があるかもしれません。実は、夏の間に溜まった心身の疲れや、自律神経の乱れが深く関わっているのです。

この記事では、暑さだけではない不眠のメカニズムについて書いていきます。

残暑がもたらす夏の不眠

夏の強烈な暑さは、私たちの体に想像以上の疲労を蓄積させています。日中の厳しい日差しや高気温は、自律神経を常に刺激し続け、交感神経が優位になりがちです。交感神経は体の活動を司るため、夏の期間中、私たちの体は常に「オン」の状態にあります。

この状態が続くと、気温が下がった夜になっても、体を休息モードに切り替える副交感神経へのスイッチがスムーズに入りません。その結果、「疲れているはずなのに眠れない」といった不眠の悩みに直面します。さらに、寝苦しい夜が続くと「また眠れないのではないか」という不安が募り、それが精神的なストレスとなって、不眠をさらに悪化させる悪循環に陥ってしまうことも珍しくありません。

不眠の原因は、単に「暑いから」という問題だけでなく、夏の間に蓄積された心身の疲労や、それに伴う自律神経の乱れが深く関係しています。表面的な暑さが和らいでも、体の内側に溜まった疲労は簡単には解消されません。

快適な秋の夜長を過ごすためには、夏の不眠のメカニズムを正しく理解し、心身のバランスを根本から整えることが大切です。次に、不眠の具体的な原因をさらに掘り下げ、効果的な対策について解説します。

心の不眠対策

ここからは、不眠を解消するために、心の状態に焦点を当てた具体的な対策を3つ紹介します。

ステップ1:就寝前の「クールダウンタイム」を設ける

寝る直前までスマートフォンやパソコンを見るのは避けましょう。画面から発せられるブルーライトは、睡眠を促すメラトニンというホルモンの分泌を抑制します。就寝の1~2時間前にはデジタル機器から離れ、読書や軽いストレッチ、アロマを焚くなど、心身を落ち着かせる時間を取りましょう。

ステップ2:食事と入浴で自律神経を整える

寝る前のカフェインやアルコールの摂取は控えましょう。特にアルコールは、一時的に眠気を誘っても、夜中に覚醒を引き起こす原因になります。夕食は就寝の3時間前までに済ませ、消化の良いものを心がけましょう。また、就寝の1~2時間前にぬるめのお湯(38~40℃)にゆっくり浸かることも効果的です。体を芯から温めることで副交感神経が優位になり、リラックスした状態に導かれます。

ステップ3:日記をつけて不安を「見える化」する

不眠の原因が、漠然とした不安やストレスであることも少なくありません。寝る前に、その日あった出来事や感じたことを簡単に日記に書き出してみましょう。頭の中でぐるぐる考えていたことが言葉になることで、心の整理がつき、不安が軽減されることがあります。

残暑による不眠は、心身のSOSサインかもしれません。セルフケアを続けてもなかなか眠りの質が改善しない場合や、日中の倦怠感や気分の落ち込みが強くなる場合には、単なる一時的な不眠ではなく、不眠症やうつ病などの精神的な疾患が背景にあることも少なくありません。早めに精神科や心療内科といった専門医に相談することが大切です。